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競艇はじめて物語
第1回「突撃!競艇場への道」 快適、気さく、興奮!行けばイメージ変わります!
競艇場への道のり… ドライブ気分でスマートな競艇場入りなら、午後からがおすすめ!
「競艇場はギャンブラーの終着駅っていうよ」
以前、競馬ファンの友人がそんなことを言っていたっけ。終着駅というからにはなにかこう、ギャンブルを極めた猛者たちの欲望が渦巻いてて、暗~くて、寒~くて、殺伐としてて……。と、まるでこの世の果てのような図をイメージしながら、とある日曜の午前、私は京浜急行・平和島駅に降り立った。
駅から平和島競艇場へは無料送迎バスが出ているのでとっても便利。
乗り場は知らないんだけど、まあ、こういう場合は人の流れについて行くべし。で、それらしき列に並んでみればよし。でも、ちょい待ち。それにしても前も後ろもご高齢らしきおじいさんばかりである。これはどこか違う終着駅へ行く人たちの列だったりして…?などと、すごく失礼な違和感を感じていたところに後ろから声をかけられた。
「お姉さん、競艇場の職員さん?」トホホホ。どうやら違和感を放っていたのは私のほうだったのね。
あとで分かったことだが、平和島競艇場には約2000台収容の特大駐車場(1日1000円)があって、休日ともなれば観客のほとんどはクルマで来場するみたい。しかも、第1レース開始が11:30頃とは知らず、開門時間の10:00を目指して朝イチの送迎バスに乗ろうとした私の行動は、気合いの入ったオールドファンそのものであったらしい……(汗)。まあ、こういう気まずい体験もアジなものだけど、初心者の女性やカップルの皆さんは、お昼すぎくらいからクルマで出かけるのがスマートかもしれませんね。1日12レースもあるので午後だけでも充分遊べます。実際、午前中はゼロに等しかった若者率が、午後にはグーーーンとアップしてたしね。
ようこそ、アミューズメントパークへ!
さてさて、バスは3分ほどで競艇場へ到着。そこで私はホッと胸をなでおろした。想像よりずっとキレイなんである。広々としたバスロータリー、立派な入場ゲート、ニッコリ笑うクジラのマーク。「ようこそ、アミューズメントパークへ!」といった様子で、超気さくじゃないの!
で、レース場はどこ!?すぐ左手のインフォメーションブースに聞いたが場内マップは無いというので、右も左も分からないまま、とにかく「ブォーン」「ゴォーン」っとボートのエンジン音が聞こえてくる方へ私は駆けだした。
メインスタンドへ!
メインスタンドの下と思われる薄暗い通路を進み、光が射し込むゲートを抜ける。と、目のなかにキラキラ光る水面と広い青空がいっぺんに飛び込んでくる。明るいし、広々してるし、爽快そのもの。実は寒さを覚悟して使い捨てカイロを持参したのだが必要なかった。屋内施設に入れば上着もいらないくらいに暖かいのだ。
本番前のウォーミングアップなのか、水上には何台ものボートが爆走している。本番前だというのに早くも心臓バクバクの興奮状態。これから舟券を買って、応援して、ボロ儲けしちゃったりして。ウヒウヒ! なーんて具合にニヤニヤしながら、ふと私は思った。「競艇場はギャンブラーのディズニーシーかも!?」
第2回へつづく